原子力発電と放射能

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柏崎刈羽原子力発電所(かしわざきかりわ)

日本には33基の商業用原子力発電所がある。
そのうち9基が運転中(2020年11月6日現在)

1号機から7号機までの7基の原子炉を有している。
合計出力は821万2千kW。
1997年、世界最大の原子力発電所となった。
2022年3月現在、停止中。

発電された電気は2系統の各50万V送電にて、群馬県の西群馬開閉所に収容され、そこから山梨県を経て首都圏に送電される。

引用:柏崎刈羽原子力発電所からの送電線

放射線と放射能

放射線
人間が五感で感じることはできない。
見えない、触れない、においもない。
放射線はもともと自然界に存在するもの。
アルファ線、ベータ線、ガンマ線、エックス線などさまざまな種類がある。

物質を通り抜ける力の大小
アルファ線 < ベータ線 < ガンマ線 < 中性子線

放射能
放射線を出す力(能力)のこと。
単位はBq(ベクレル)
1秒間にどれだけの放射線を出すかを示す。

放射性物質
「放射線」を出す力を持った物質のこと。
カリウム、セシウム、ヨウ素など。

ウラン
元素記号:U
原子番号:92

ウランは石油や石炭などの燃料に比べて輸送や貯蔵がしやすい。
ウランの核分裂ではCO2を排出しない。
ウランの産地は特定した地域への偏りが少ないので輸入が容易。
国内でもウラン鉱床があったが規模が小さくウラン含有量も少ないので操業は終了済。

ウラン燃料(ペレット)
ウランの粉末を直径・高さとも約1cmの円筒形に焼き固めたもの

燃料棒
多数のペレットを金属管(被覆管)に詰めたもの。

制御棒
原子炉内の中性子の量を調整する。
原子炉の核分裂は、ゆっくりと継続的に起こさせる必要がある。
制御棒を上下に動かすことで、中性子の数をコントロールする。
発生した中性子2〜3個のうちの1個は、次の核分裂のためにウラン235にぶつかる。
残りの中性子を吸収し、中性子の数を一定に保つ役割をもつ。
核分裂反応(連鎖反応)を一定の状態にして「臨界状態」を保つ。

減速材
中性子の速度を落とすために必要なもの。
核分裂によって放出された中性子は物凄いスピード。
速すぎると効率良く核分裂を起こせない。
日本だと水(軽水)が使われているために「軽水炉」と呼ばれる。
原子炉内が大量の水で満たされている。
これで核分裂反応の速度を一定レベル以下に落とす。

使用済燃料
原子力発電で使い終えたウラン燃料のこと。
ペレットを原子炉内で4年間~5年間使った後に取り出したもの。
使用前と使用後は、姿・形は変わらない。
低濃縮ウランを核燃料として軽水炉で核反応させたあとのものを指す。

燃料として使えるもの(ウランやプルトニウム)が約97%も残っている。
これらは燃料としてリサイクルすることができる。
使用済燃料は有用なエネルギー資源の1つ。

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