ブレーカー落とさず電気工事で感電死。効率優先させた同僚が書類送検

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電気事故のニュース「活線作業で感電死」

こんなニュースがあった。電気工事の感電死。

【読売新聞オンライン】ブレーカー落とさず照明取り換え、作業員が感電死…「効率優先させた」同僚を書類送検

正直、新人電気工事士として現場作業員として働いたことがある人だったら、経験あるだろう。

危険な命令をする社長や先輩の例

  • 手が届かなかったら脚立の天板に上れよ
  • いちいちブレーカーを切るな。活線で作業しろ
  • 電柱にのぼるだけだったら胴綱だけで十分だろ
  • ローリングタワーにのぼるだけだったら安全帯いらねえよ

危険な作業でも自ら平気でやってしまう社長や先輩方がいる。
安全を考えず作業効率だけ考えているので、当然作業スピードは速い。
しかしいざ何かひとつでも間違いがあったら、脚立から落下、感電、大怪我などの可能性。

そしてそれを、さも電気工事士の常識かのように後輩や新人に命令する。
経験のない新人は、危険な作業を命令されても「これが電気工事士の仕事なのか・・」と自分に言い聞かせて先輩の指示に従う。

さて、新人くんに残された道は何があるのか?

①社長や先輩方の意見に従って自分も活線作業をする
②自分の身の安全を考えて、会社の命令についていけないので自主退職
③社長や先輩にブレーカーは切って作業しましょうと提案する
④社長や先輩方に黙って内緒でブレーカーを切って無電圧で作業をする
⑤労働基準監督署に相談する

ほとんどの人は、①か②だと思う。
会社の体質を変えたいのだったら、③や⑤が効果的だが、これを選ぶ人はほとんどいないと思う。

本当に悪いのは同僚?それとも社長?

今回の感電死は、同僚が「業務上過失致死容疑」で書類送検されたそうだ。
しかしこれ、本当に同僚の責任なのだろうか?
例えば社長が日常的に活線状態での電気工事を命令していた場合、どうだろう?
同僚も感電死した従業員も、それはどちらも被害者なのではないだろうか?

仮に社長が普段から「ブレーカーはOFFにして、無電圧状態で作業しろ」と言っていたにも関わらず、同僚が作業効率を優先させて、活線状態で作業しろと命令していたのなら、事故の責任は同僚にあるのは理解できる。

安全意識の高い電気工事会社はあるのか?

個人的な経験による感想(偏見)

  • 10人以下の小規模な電気工事会社は危険作業を平気でやる人の割合が多い
  • 小規模の場合、社長が職人で効率重視で安全意識が低いというパターンが多い
  • 従業員が多くて規模の大きな工事を請けている会社は安全意識が高い人が多い
  • 会社の安全意識が高くても直属の現場の先輩の命令に大きく左右される
  • 安全意識が高い会社であれば、危険作業の命令は勇気をもって上に報告する
  • 危険作業を上に報告しても無視、スルーされるような会社は退職を検討する

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