SOG制御装置とは?
SOG制御装置は、PASやUGSなどの開閉器に設置され、開閉器以降の構内(需要家側)を保護する継電器。もし需要家側で短絡や地絡が発生した場合、PASやUGSを開放(遮断)させ、波及事故を防止する。
SOGとは、英語で、Storage Over Current Ground
日本語だと、過電流蓄勢トリップ付地絡トリップ動作
Storage Over Current = 蓄勢 + 過電流 = 短絡電流
SOG動作試験を行う上での注意事項
SOG試験を行う時、地絡方向継電器の動作範囲は、V₀を基準として、I₀の位相角で決定される。
この時、位相は「最大感度角」で行う必要がある。
位相0度でも試験は行えるが、動作時間測定にて測定時間が少し遅れるケースがある。
※位相特性が遅れ45°~進み135°だった場合、最大感度角は進み45°に設定する。
SOG制御装置の接地
SOG制御装置には「Z2/E」という名称の端子がある。PAS躯体にはA種接地をして、またPAS躯体と、PASからの制御線であるZ2・Eの2本は、繋がっている。
PAS制御線Z2・Eの2線を、SOGの「Z2/E」に接続する。
SOG制御装置の外箱が金属であった場合、D種接地を施す。
SOGの無停電試験方法
PASは投入状態で停電させずSOGを試験したい場合、Va、Vb、Vcを外して試験をすれば可能か? ただ、P1、P2は電圧がかかってる状態で、もしP1P2が短絡すればVTが焼損する。またVa-Vc間に電圧を印加してしまうとPASがトリップしてしまうので、危険。
SOGのPAS連動試験について
- 試験機のP1、P2は、SOGには繋がない。
- 試験機のkt、Ltを、SOGのkt、Ltにそれぞれ繋ぐ。
- 試験機のV、Eを、SOGのT、Z2/Eにそれぞれ繋ぐ。
- 試験機の信号線T1、T2は、SOGのP1P2につなぐ。
- 試験機のカウンタストップを「電圧」に切り替える。
- 試験機I0を、整定値の130%に整定する。
- 試験機V0を、整定値の150%に整定する。
- PASを投入する(SOGのP1P2に電圧が出力される)
- 試験機からSOGに電流と電圧を印加し、SOGを動作させ、PASを開放させる。
- PASが開放したことによりP1P2が無電圧となり、試験機のカウンタがストップする。
ATV-240M 非接触電圧検知器
試験装置のクリップ短絡による「ヒューズなどの保護装置を持たない内蔵VTの損傷」を防止。
VT二次電圧を電線被覆を介して非接触で確認可能。
電圧を検知した場合に信号出力(接点)がON、動作ランプが点滅。
SOGのP1P2配線の被覆の上から電圧ON・OFFを感知して信号出力ができるので、短絡や焼損の危険性がない。
配線方法
・V SENSOR⇒P1P2の被覆
・信号出力⇒DGR試験機のT1T2
SOG制御装置の警報回路にサージアブソーバを取り付ける
SOG制御装置の警報ラインは別電源(別接地)系統となるので、雷による影響を回避するため、サージアブソーバの取付が推奨されている。
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