多重下請け構造は無くならないのか?

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下請けのメリットとは?

建設業には、時期によって工事の量に波があるため、繁忙期と閑散期がある。

たくさんの従業員を抱えると、仕事がない暇な時期には人件費が高くなり、会社としてのリスクが増える。なので忙しい時期には下請けに仕事を外注すれば、会社の社員を増やすことなく効率的な経営ができる。

つまり、下請けを使う理由は、工事量の波に応じて作業リソースを調整するため。

また、現場作業自体を下請けに任せてしまえば、後は進捗管理や工程管理など、ある一部の業務のみに集中することができ、会社としての利益率が大幅に上がる。

多重下請け構造とは?

下請けの会社も同様に、さらに下請けを使うこと。その理由は、人件費というリスクをコントロールして経営を守るため。

また、繁忙期で人手が足らない場合には、さらに下請け会社に仕事を出して、そして中間マージンを上乗せして、依頼主へ請求をかける。

もしくは、依頼主から提示された金額以下で仕事をしてくれる安い下請け業者を探し出し、それよりさらに値切って仕事を依頼し、その差分の中間マージンで利益を得る。

「施主と施工者が直接取り引き」が浸透しない理由とは?

  • 小さい工事会社の場合、関連会社や協力会社などのネットワークを持っておらず、大きくて複雑な工事になった場合、その進捗管理や業者手配などが出来ないため、強力なネットワークを持つ元請けの存在が必要。
  • 工事会社に直接依頼すると、その工事会社が逃げてしまったり、施工不良を起こした時に、責任の追求先として元請けの存在が必要?

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